こんにちは!
コロナの影響で、インバウンド需要は減っているものの、未だに多言語化サイトの構築依頼があったりします。
今回は、多言語サイトを構築したり、既存サイトを多言語対応する際に、気を付けた方がよいポイントについてお伝えします。
まず最初に、多言語サイトを構築するメリット、デメリットを整理してみたいと思います。
多言語サイトを構築するメリットが、主に以下の3つが考えられます。
多言語化対応の最大のメリットは、
「外国人の方にも、自社サービスやコンテンツを知ってもらえる」
ことにあります。
少なくとも、日本語のみで発信し続けている場合、日本語がわかる外国人以外には認知されません。
特に、日本語はひらがな・カタカナ・漢字の3つの表記があり、読むだけでも非常に難解な言語の1つになっていますので、日本語を満足に読める外国人は、かなり少なくなります。
そのようなコンテンツを、英語で発信するだけで、海外の人からの認知度を飛躍的に上げることができます。
次に考えられるメリットが、以下の2つとなります。
日本国内ではあまり人気のない商品やサービスでも、海外では人気が出たケースも珍しくありません。
自社のブランドや商品を英語で紹介するだけでも、新たな市場を発掘する可能性もありますし、その結果販売先チャネルの増加につながる可能性もあります。
さらに、多言語サイトを構築することで、競合よりも権威性や信頼性を獲得することもできます。
特に、グローバルに販売されている商材やサービスに関するコンテンツを多言語対応することで、国内の見込み客からも商流が大きく実績のある企業とみられることがあります。
一方で、デメリットも少なからずあります。
デメリットの1つは、翻訳する言語によっては、日本語以上に文字量が多くなったり、段落分けが難しくなったりします。
その関係で、表示する言語によっては、レイアウト崩れ、デザイン崩れが発生するリスクがあります。
続いて、言語によっては翻訳のコストが高くなってしまうことが考えられます。
比較的メジャーな言語(英語、スペイン語、中国語等)であれば、翻訳者もかなりの数いるため、予算に応じて柔軟に対応できますが、マイナーな言語の場合は翻訳コストが他の言語に比べて高くなってしまうこともあります。
また、言語の特性によって、HTMLやシステム設定を日本語と比べて柔軟に修正できないことも考えられます。
さらに、既存のシステムの仕様によっては導入できない言語だったり、翻訳できない言語の可能性があります。
今では殆ど見かけなくなりましたが、Shift-JISやEUC-JPの様な文字コードで動作するシステムの場合、サポートしていない文字が文字化けしてしまったりするリスクがありました。
特に、既存サイトを多言語化する場合は、担当エンジニアにどの言語が対応可能かを確認しておいた方がよいでしょう。
では、サイトを多言語化するにあたって、どのような点に気を付ければよいのでしょうか?
多言語化する際は、デザインを言語ごとに分けて作成することをおすすめします。
特に、文字列の長さや改行位置や句読点(日本語以外だとピリオドやカンマ)のは言語ごとに異なるため、予めデザインを作成しておくことで、想定外のデザイン崩れを防ぐことが可能です。
次に、多言語化するWebサイトに、言語ごとのコンテンツ管理が容易なCMSを導入されることをおすすめします。
軽微な文言修正でも、取り扱う言語が複数になるとその分修正量が増えますので、各言語ごとに簡単に文言修正ができるCMSを導入したほうが、修正コストを抑えることができます。
特に、CMSの代表格であるWordPressは、
といったプラグインで、容易に多言語化することが可能です。
最後に、英語の様なグローバル言語で多言語化すると陥りがちなのが、ターゲットを無視した翻訳になってしまうことです。
英語は、アメリカ系やスペイン系、またイギリス系で、同じ表現でも若干ニュアンスが変わったりします。
できるだけターゲットが分かりやすい言語でコンテンツを翻訳することを心がけましょう。
できれば、ターゲットと同じ国にする翻訳家に依頼する方が良いと思います。
アフターコロナの時代、今まで頼ってきたインバウンドビジネスから脱却し、新しくオンラインでビジネスを再構築する必要が出てくるかもしれません。
その時は、今まで訴求していたターゲットに対して多言語化したサイトでアプローチする等、今まで以上にマーケティングに工夫が必要になると思います。
特に海外のお客様を相手にビジネスをしていた方は、引き続きビジネスがスケールアップできるように、今からでもコンテンツの多言語化に投資をしておくことをおすすめします。