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【トラブル解決事例】Webサイトに設置したメールフォームからのメール不達を解決した事例

作成者: johnney|2020/01/08 15:00:00

あけましておめでとうございます!
昨年は、大変お世話になりました!今年もよろしくお願いいたします。

今回は、よくあるトラブル解決事例として、メールの不達を解決した事例シリーズをお伝えします。



【事例1】なぜかメールが届かない!AWS上で動作しているWebサイトで発生したメール不達問題

最初に、AWS上で発生したある案件の事例についてお伝えします。

ある顧客が、AWSのEC2インスタンス上にWebサイトを構築した事例です。
メールに関しては、SMTPサーバをEC2内に構築しAmazon SESにリレーすることで、外部にメールを送信できるように構築しました。

ところが・・・。

メールが届かない!盲点だったAmazon SES

実は、Amazon SESは、スパムメール防止の観点上、設定の段階で指定したドメインと同じFROMアドレスのみメールを外部に送信する仕組みになっています。

ところが、指定したドメインと異なるFROMアドレスでメールを飛ばそうとしても、Amazon SES側でメールの中継をREJECTしてしまいます。

ただし、リジェクトしたメールは破棄されてしまうため、Amazon EC2上のログを参照しなければ、なぜリジェクトされたのか?すらわからないようになっていたのです。

これで解決!FROMアドレスを適切に調整し、動作確認

今回の事例はいたってシンプルで、FROMアドレスのドメインが、Amazon SESで指定したドメインと異なっていたのが原因でした。
弊社側でその調整を行い担当者にお伝えすることで、最終的に解決することができました。

【事例2】メールが迷惑メールに?レンタルサーバで発生したメール不達問題

次に、あるレンタルサーバ上で構築されたWebサイトで発生した事例です。

汎用的なCMSでWebサイトを構築し、お問い合わせフォーム用のプラグインを導入したのですが、こちらもメールが届かなかったり、迷惑メールフォルダに入ってしまう事象が発生しました。

迷惑メールに入ってしまう原因の大半は、DNS(SPFレコード)の設定ミス

実際に、迷惑メールに入ってしまったり、メールが届かなかったりする大半の原因は、DNS(SPFレコード)の設定ミスによるところが多いです。
今回も例にもれず、SPFレコードの設定にレンタルサーバの設定が含まれていませんでした。

SPFレコードの設定を修正し 、動作確認

SPFレコードを修正し、レンタルサーバからも送信できるような設定に変更後、再度動作確認したところ、無事メールが届くようになったのを確認しました。

Web制作会社やシステム会社が、メール送信フォームを設置した際に確認すべきポイント

今回は、代表的な事例を2つ取り上げましたが、実際には、いくつか複雑な要因が絡み合ってメール不達問題が発生しているケースが多いです。
ただし、最終的な要因としては、以下のいくつかのケースに当てはまることが多いです。

  • メールフォームがあるWebサイトが構築されているWebサーバに、メール(SMTP)サーバへの接続設定が、適切に設定されていない。
  • メール(SMTP)サーバのメールリレー設定が、適切に設定されていない。
  • 送信元FROMアドレスのドメインに、SPFレコードが適切に設定されていない。

メールフォームを設置したにも関わらず、メールフォームに入力した内容がメールで送信されない場合は、上記ケースを確認してみてはいかがでしょうか?